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たそがれよ日本
【民間平均給与は406万円】

9/28、国税庁は平成21年分の民間給与実態統計調査委の結果を公表しました。
平均給与は前年から約24万円減少して405万9,000円(前年比5.5%減)で、過去最大の下げ幅です。

新卒一括採用、終身雇用、年功序列という制度を変えない限り、一部の上場企業を除いては、今の20代、30代の給与が劇的に昇給することは基本的にないと思います。

上記制度は右肩上がりの経済状況を前提としているからです。

そこを理解せずに、「終身雇用は日本の伝統だ」、なんて一流企業の経営者が発言しているのですから、日本経済の未来が暗いのは当たり前です。
高度経済成長を経験してしまっているので、その呪縛から逃れられないのでしょう。
不況しか経験していない私なんかは、これが普通です。

日本経済は今の状態が普通。

これが私の認識です。

中途採用であろうと優秀なら採用すればよろし。
労働組合と人事部がうるさいなら制度を変える。

終身雇用は退職制度とセットで仕込まれている制度です。
年金制度があてにならないし、60歳や65歳で引退して無駄な老後を過ごさせるよりも、働けるまでずっと働いてもらうようにすればよろし。

年功序列ではなく、同一労働同一賃金に。
60歳の人も、30歳の人も同じ仕事ならば同じ賃金を払う。
無能な60歳はそれに見合った賃金を。
優秀な30歳はそれに見合った賃金を。
通常であれば経験豊富な60歳の方が高給となるでしょうが、一部の業界ではひっくり返るでしょう。

これが正常。
当たり前のように経済成長する時代ではなくなってしまったのですよ。もう。


【たそがれよ日本】

SIGHT第45号 早くしようよ政界再編


定期購読しているものの一冊です。
ここ最近では、内田樹×高橋源一郎の対談が圧倒的におもしろく、毎回楽しみにしています。
他の著書でも言っていることですが、この中で、内田樹氏は長期的な国家像として「シュリンクする日本」を提起しています。
縮んでいく日本、ということですね。
縮みながらでも文化的に暮せて、自尊感情が維持できて、国際社会の中でできる範囲で立派な役割を果たせる国になれれば、それで上等じゃないか、と。

「うまくいったらあるかもしれないけれど、基本、ないから」とは高橋源一郎氏。

だから、「たちあがれ日本」なんかじゃなくて「たそがれよ日本」であるべきだと言っています。


【移行期的混乱】

少子化で人口は減っていくし、経済も成長しないし、だけど、この移行期的混乱の中で、ベストパフォーマンスを目指すべきだと思うのです。
成長しない中でうまくやる、ということです。

有史以来、日本の人口は、増加を続けてきました。
戦争やひのえうま、飢饉などで一時的には減少することもありましたが。
その日本が2006年をピークに初めて人口減少に直面しているのです。
ここ数年ほど、出生率の低下がここ数年ほどゆるやかになっていますが、団塊ジュニア世代が35歳を超えるあたり、2015年以降には急激な少子化が始まるとも言われています。

そんなときに、右肩上がりの経済を前提とした政策や制度を議論しても何の意味もないと思うのです。

「昔の夢よ、もう一度」みたいな話はもういいです。



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投稿者 関根盛敏税理士事務所 (2010年10月06日) | PermaLink

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