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2011年 モリデミー賞
遅れましたが発表しておきます。
2011年モリデミー賞。

ちなみに。

2010年 モリデミー賞

それ以前のものはmixiとかにありますので、見たいとかいう奇特な方は探してみてください。
どっかにあります。


10位
インサイド・ジョブ


わかっちゃいたけれど、やっぱりみんなつながっていたのね、ってことです。
金融機関と政府と学者と格付け会社がみーんなつながってサブプライムローン問題が起きたのです。
さらに、オバマ政権にも当の本人たちがしっかりと要職を務めてたりして。

Yes! We can!

じゃないよまったく。

『インサイド・ジョブ』予告
http://www.youtube.com/watch?v=eCrqSySdIkA


9位
ジャッカス3D


3Dにするなら何を飛び出させる?

健全な男子なら「おっぱい!」「ケツ!」でしょう。
ジャッカスは違うぜ!

う○こ!

ゲ○!

これが映画館のスクリーンから飛び出してくるんですよ。
最高じゃないですか(最低)

ちなみに入館時にこんなエチケット袋がプレゼントされました。
そりゃそうだって話です。



なお、ジャッカスのメンバーであるライアン・ダンは昨年6月20日に自動車事故で亡くなっています。
http://abcdane.net/abc/201106/jackass_ryandunn_rip.html

R.I.P.

『ジャッカス3D』予告
http://www.youtube.com/watch?v=ZXGDhLAwoBw


8位
モテキ


ドラマ版とは違い原作なしのオリジナル脚本ってことで「どうなのそれ?」とか思っていましたが良かったです。
とにかく「長澤まさみを観ろ!」って映画です。
もちろん映画中にちりばめられたサブカル的なアレコレも楽しかったですけれど。

一番好きなのはあーなった後の牛丼屋のシーンで見せる麻生久美子のあの顔かな。

それにしても、この映画で共演したリリーフランキーと長澤まさみが現実の世界でそういう関係になるとは。
悔しいです。

『モテキ』予告
http://www.youtube.com/watch?v=fV0zyJQU_uc



7位
ドリーム・ホーム


香港映画。
貧乏なOLが「がんばってウォーターフロントの高級マンションを買ってみせるわ!」なんてせっせと貯金をするのですが、それをあざ笑うかのようにバブルで不動産価格は上昇。

「せっかく頭金ためたのに売ってくれないの!」

「いつまでたっても買えやしない!」

「絶対許さない!」

「ぶっ殺してでも奪い取ってやる!」

ここから子供は見ちゃダメR18なスラッシャー殺戮が始まるわけです。

で、単にぶっ殺しまくるホラーとは違ってこの生きずらい社会の重圧ってものに抗う女性ってのがちゃんと描けているんですよね。
親の介護とか恋愛とか含めて。

そういう映画としてのすばらしさもさることながら、特筆すべきは主人公による惨殺方法です。
よくもまぁそんな殺し方を考え付いたね、ってなもんです。

この映画を見て以来、新聞とかをしばる(というかまとめるというか、あのキューっとやるともう外れない透明な)アレ(予告編参照)が怖くて仕方ありません。

死亡フラグもそうなんですが、やっぱりこういうスプラッターなバイオレンス映画には「こうきたらこう」っていう定型がありますよね。
これまた忠実に守ってくれているから楽しいです。

セックスしているところに乗り込んだら包丁でアソコを切り落としますよね。

目玉が飛び出て床に落ちたらそれうっかり踏んじゃいますよね。


鳥肌が立つほどぞっとしたのが目玉を踏みつぶした時の、「カシャッ」って音。
卵の殻を踏みつぶした時のような。
あぁ、気持ち悪い。

痛いものを痛く描く。
これ今の日本映画から消えつつあります。
嘆かわしいことであります。

『ドリーム・ホーム』予告
http://www.youtube.com/watch?v=XlfjJSNmkXk


6位
ブラックスワン


2011年に公開された映画でこれを観なきゃウソでしょう。
これ、結末はハッピーエンドだと私は理解しています。
死んだからアンハッピーだってのは短絡すぎます。

やりきって、ブラックスワンも演じきって、大喝采を受けて。
これハッピーですよね。
期待や愛情やそういったものをすべて背負ってさ。

母親の描き方も好きです。
イロイロあった後に、あの、そっと、ニナが寝るときにそっと手袋をはめてあげるシーン。
しびれます。
母親の愛ですよ。

で、ブラックスワンは合わせ鏡のもう一方にすぎません。
というかふたつでひとつの作品です。

ブラックスワンの監督ダーレン・アロノフスキー『レスラー』と対をなす作品だからです。

レスラーの女版がブラックスワンというわけです。

ブラックスワンも大傑作ですが、男泣きするという意味ではレスラーの方が好きですね私は。

レスラーのラストはブラックアウト(画面が真っ暗に)して、ブラックスワンのラストはホワイトアウト(画面が真っ白に)するっていう対比も面白いなって思います。

ブラックスワンとレスラーは両方観てほしい作品ですね。

『ブラックスワン』予告
http://www.youtube.com/watch?v=pxchkvE2NFU


5位
ザ・ファイター


ホワイトトラッシュ家族によるボクシング映画。

努力で勝利をつかんだスポ根もの!ではありません。
母親、兄、弟、姉たち、恋人と、それぞれが問題のある登場人物ばかりで、一筋縄ではいかない人間ドラマが展開されます。

ボクシング映画ですけれど、ボクシングは単なる箱というか枠です。

貧乏でみじめをさらしつつも最後にファミリーにたどりつくっていうアメリカのいいところをクローズアップ。
スポーツをとおして友情や努力が大事だと教えてくれる少年ジャンプ的な漫画にはない、リアルな息遣いがこの映画にはあります。

男泣き度★★★★★

『ザ・ファイター』予告
http://www.youtube.com/watch?v=asY8M1dT5ps


4位
ピラニア3D


ジャッカス3Dでは飛び出るのはウ○コやゲ○でした。
ピラニア3Dでは期待を裏切りません!

おっぱい!

ケツ!

血しぶき!

最高に楽しめましたね。

女たらし野郎はピラニアに食われちまえ!と思っているとそのとおりになるんですが、さらに2度3度ピラニア君は我々を楽しませてくれます。

マズっ!

って。

爆笑しましたよ。


あの終わり方は続編がありますね。
期待大です。

ちなみに映画秘宝2011年ベストはこのピラニア3Dでしたね。
どうしようもない選考委員たちです♡

(今、予告観て気付いたのですが、最初に釣りをしていたじーさんリチャード・ドレイファスなんですね。老いたなぁ)

『ピラニア3D』予告
http://www.youtube.com/watch?v=CmZy6amAY_8


3位
冷たい熱帯魚


「ボディを透明にしちゃえばいいんだからさ!」

1993年に起きた
埼玉愛犬家連続殺人事件をモチーフにした映画。

ボディを透明云々は実際に殺人鬼が言った言葉で、当時我々の間では広く人口に膾炙していました。
というのも、この事件、私の実家からほど近いところで起きた事件なんです。

それを20年近くたった今頃また聞くことになろうとは思いませんでした。

ごく狭い範囲ですが、我々の2011年の流行語大賞は「ボディを透明にする」ですから。

7位のドリーム・ホームでも書きましたが、痛いものを痛く描くってのは今の邦画にはありません。
品川庄司のどっちかの作った映画とか。

しかし、冷たい熱帯魚はこれでもかってくらい、痛い、です。
ラスト社本さんも言いますからね。

「人生ってのはなぁ!痛いんだよぉぉぉおおお。」


そしてグロいです。

人体を風呂場でからあげの大きさくらいに解体して、骨はドラム缶で焼いて、灰は山に撒き、肉片は川に流し、証拠を一切残さずに完全犯罪。
これがこの映画のキモですが、この解体シーンが邦画史上最高レベルのグロなんじゃないかというクオリティで、正視に耐えません。

ただ、このシーンでも解体する二人は、楽しく料理しているかのように小唄を歌ったりおどけたりしているんですね。
慣れ、というよりも、もともとそういうことが全然苦ではない、といった風情で。

この映画が本当に恐ろしいのは、こういう人は現実にいるし(これ実話ですからねぇ)、いるんだけど、一見、その人は物腰が低く、丁寧で、対応が柔軟で、つまり、良い人に見えるんです。

でも、本当は頭のネジのぶっ飛んだ殺人鬼っていう。

我々の周りも程度の差こそあれ、そういう人は絶対にいるんです。

それが心の底から恐ろしいと私は思う。


で、シュールな中にも笑えるところはあるわけで、死体を解体してドラム缶で骨を焼くとき、醤油をかけるんですが(実際の事件も醤油をかけていてこの辺はリアル)、そのとき殺人鬼村田が骨に向かって叫ぶんですね。

「吉田さーん!元気でなー!!」

って。

お前、自分で毒殺しといてそれは何だ!?

っていうね。
映画館でも噴いちゃいましたよ。

『冷たい熱帯魚』予告
http://www.youtube.com/watch?v=xSskAosTD1w


2位
ソーシャル・ネットワーク


大大大大傑作ですね。
ラストは涙が止まらない。

タイトルをみて、あぁフェイスブックを作ったマーク・ザッカーバーグの挫折と成功譚か、と敬遠してはいけません。
あくまでフェイスブックは枠です。
監督のデヴィッドフィンチャーもインタビューで語っていますが、彼はフェイスブックというものに触ったこともないそうですし、実際のマーク・ザッカーバーグとも全然違うそうです。
同じなのはパーカーを着ているところだけだ、という話もあるくらいです。

では何なのか。

つながりを求めるフェイスブックというSNSを作り上げる一方で、その創立者は実はむちゃくちゃ孤独だった、ということでしょう。

現代版『市民ケーン』と評される所以です。

予告編のBGMを聴いてみてください。

『ソーシャル・ネットワーク』予告
http://www.youtube.com/watch?v=HsLzKf6Bzhs

レディオヘッドのクリープなんですよ。

But I'm a creep

I'm a weirdo

What the hell am I doin' here?

I don't belong here



で、この映画の中で、マーク・ザッカーバーグはアスペルガーとして描かれています。

女の子にビールだかコーラを投げて渡すシーンがありますが、どんどん投げつけちゃいます。
一回目女の子が驚いているのに。

相手の気持ちになれないんですね。

映画冒頭、彼女がそろそろ帰って宿題をやらなきゃ、ってシーンがありますけど(ここのBGMのホワイトストライプスも最高)、マークは「えーなんで?宿題なんてやっても意味ないじゃんボストン大学なんだから。勉強は僕たちハーバード大学の学生がやればいいし」みたいな発言をして彼女にふられちゃいます。

ここも相手の気持ちを思えないっていうか、そういう人が主人公なんだ、っていきなり冒頭からわかります。

別にマークは彼女をバカにしているわけでは一切なくって、事実を話しているだけなのに、って思っているわけです。
そーゆーシーンは映画中でたくさんでてきます。


結論。
孤独な男の失恋話。

とにかくラストのF5連打は号泣です。

サントラも最高です。
http://www.youtube.com/watch?v=zFyds_YXwII&feature=player_embedded#!


1位
トゥルー・グリット


(あらすじ)ウィキペディアより


トム・チェイニーなる男に父を殺害された少女マティは、彼が逃亡した先住民居留地にひとり向かい、金品を売り払って悪名高い保安官・コグバーンに復讐の助力を依頼する。娘ひとりでの仇討ちなど夢物語、とマティの依頼を一笑に付したコグバーン。しかし、チェイニーを生け捕ろうとするテキサス・レンジャーのラ・ビーフの協力を得て、ようやくコグバーンはチェイニー追跡に乗り出す。足手まといになるとの彼らの罵声を意に介さず、ただ一頭の愛馬とともに追ってきたマティを含めた三人組は先住民居留地に踏み入り、チェイニーがお尋ね者ラッキー・ネッド一味と合流していることを知って、彼らを待ち受ける。少女の復讐は果たして無事行なわれるのか。



映画としての完成度の高さが私的にはずば抜けていた。
さらに、川越のスカラ座で町山さんの解説を聴いたので、そんな映画体験も含めて2011年度ベストワン!

私は映画を観るとき、この映画で監督は何を言いたいのだろう、と常々考えながら観ます。

このトゥルー・グリットでコーエン兄弟が言いたいのはこれです。

等価交換

この映画の中ではいちいち全てが等価交換されます。

やったらやられる。

善悪関係なく。

例え悪に対する復讐であろうとも。

これがこの映画の骨子でしょう。

クライマックスで撃った瞬間に穴に落ちるところなんてまさにそのものです。


1969年のジョン・ウェイン主演の『勇気ある追跡』のリメイクなんですが、圧倒的にというか比べ物にならないくらい今回の『トゥルー・グリット』の方が完成度が高いです。

等価交換の原則が徹底しているんです。

だからああいうラストになるし、失うものがあるんです。

勇気ある追跡だとラストが中途半端なんです。

あるものがあるし。

等価交換の原則によった場合、アレはあってはいけないんです。

欠損しないと。

トゥルー・グリット、真の勇者、ですが、これは誰なのか。
それを見極めてほしいですよ。

それを含んだ上で、ラスト讃美歌
『Leaning on the Everlasting Armsが流れてくると滂沱の涙は止まりません。

What a fellowship, what a joy divine
Leaning on the everlasting arms
What a blessedness, what a peace is mine
Leaning on the everlasting arms
Leaning, leaning, safe and secure from all alarms
Leaning, leaning, leaning on the everlasting arms


少女マティにとってのeverlasting arms(永遠の腕)とは・・・

それが想起されるあのシーンは今思い出しても胸に奥に深々と何かがさしこんできます。

映画史に残る名作となるでしょう。




町山さんによる『トゥルー・グリット』解説@川越スカラ座
http://www.nicovideo.jp/watch/sm14113154

ちなみに私も最前列で質問してます。
森で熊の着ぐるみのおっさんに出会ったり、死体がぶら下がっているシーンの意味を。


ってことで観てない人はトゥルー・グリットをぜひ観ましょう!

時間がある人は『勇気ある追跡』を観てから観るともっと良いでしょう!

それから上にリンクした町山さんの解説を聴くとさらによくわかるでしょう!


2012年は、自分を含めてみんな、映画館で映画をもっと観よう!


(番外)
去年の公開で今年観た『キック・アス』も良かったけど外しました。
去年公開だけに。

入れていいなら2~10位のどこでもいいです。

『キック・アス』予告
http://www.youtube.com/watch?v=0DUfQqR-Gk4





あ、今年もよろしくお願いします。




投稿者 関根盛敏税理士事務所 (2012年01月06日) | PermaLink

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